タイトル
2024 年度 夏季集中
理学部 地球科学科
日英区分: 日本語
地球科学特講1
Special Lectures on Earth Science 1
 
講義番号 科目区分 学期
059559   夏季集中
ナンバリングコード 教室
MBDZ0SCEZ2001N  
必修・選択の別 メディア授業科目
 
単位数 曜日・時限
1 その他
担当教員(ローマ字表記)
寺﨑 英紀 [TERASAKI Hidenori]
対象学生
理(地)
他学部学生の履修の可否
対象学生の項目を参照
連絡先
講師:木村 淳(大阪大学) junkim[at]ess.sci.osaka-u.ac.jp
担当:寺崎 英紀 tera[at]okayama-u.ac.jp
オフィスアワー
随時。事前にメールで予約することが望ましい。
学部・研究科独自の項目
関連しない
使用言語
日本語
授業の概要
地球や惑星,衛星などの進化の本質とは,熱進化である.そして熱進化とは,天体が冷えていく歴史であり,その違いが天体間の豊かな個性を形づくっている.本講義は「天体の熱進化とレオロジー」をテーマとし,岩石や氷からなる太陽系の固体天体を主な対象として,その内部構造や熱的状態を推定する手段や,その状態を支配する素過程について理解することを目指す.特に,表面を氷に覆われた氷天体に焦点を当て,氷の力学的および熱的性質を理解して内部進化や地形形成の理解に繋げ,そこでの生命の生存可能性にも考察を拡げていく.講義の前半では太陽系に幅広く存在する氷天体を概観しつつ,内部構造の推定方法や現状理解を紹介する.後半では,内部の熱的状態を司るエネルギー論や物質のレオロジーについて解説し,地質学的な長い時間スケールにおける天体の内部進化の描像を定量的に理解することを目的とする.
学習目的
素過程が複雑に絡み合った自然現象の仕組みを理解することが,自然科学の本質である.そのためには素過程を個別に分解し,その重要性を大ざっぱにでも定量的に把握することが重要である.本講義では惑星科学を例にそのアプローチの一端を示し実践することで,これまで学んだ数学や物理学の,自然科学への適用の仕方を学ぶ.
到達目標
固体天体の内部構造の推定法を学び,内部熱進化を駆動する諸要因を理解する.特に熱力学・エネルギー論にもとづく過程を学習するとともに,天体を構成する物質の性質を理解する.地質学的時間スケールにおける内部進化の駆動力とその効果を定量的に記述する方法を理解し,長期進化の実例を学ぶ.
授業計画
1-2: 太陽系天体の概要:特に氷天体の世界
3-4: 固体天体内部構造論:密度と組成
5-6: 固体天体内部構造論:慣性能率と状態方程式
7-8: 内部熱進化論:熱源と熱輸送過程(伝導)
9-10: 内部熱進化論:熱源と熱輸送過程(対流)
11-12: 内部熱進化論:熱源と熱輸送過程(放射)
13-14: 内部物質論:レオロジー,粘弾性モデル
15-16: 氷天体の最近の話題,最終課題提示
授業時間外の学習(予習・復習)方法(成績評価への反映についても含む)
授業時に別途指⽰する。
授業形態
(1)授業形態-全授業時間に対する[講義形式]:[講義形式以外]の実施割合
80% : 20%
(2)授業全体中のアクティブ・ラーニング
協働的活動(ペア・グループワーク、ディスカッション、プレゼンテーションなど)
なし
対話的活動(教員からの問いかけ、質疑応答など)
やや少ない
思考活動(クリティカル・シンキングの実行、問いを立てるなど)
少ない
理解の確認・促進(問題演習、小テスト、小レポート、授業の振り返りなど)
やや多い
(3)授業形態-実践型科目タイプ
該当しない
(4)授業形態-履修者への連絡事項
・時間厳守のこと.
・毎回,関数電卓(スマホ等のアプリでも可)と筆記用具(板書対応や手計算用のペンとノート類.タブレットでも可)を持参して下さい.
・ほか特別な配慮を必要とする場合は,事前にご相談ください。
使用メディア・機器・人的支援の活用
視聴覚メディア(PowerPointのスライド、CD、DVDなど)
やや多い
学習管理システム(Moodleなど)
なし
人的支援(ゲストスピーカー、TA、ボランティアなど)
なし
履修者への連絡事項
スライド投影による座学と板書とを併用しますので,配慮を必要とする場合は事前にご相談ください。
教科書
備考
教科書:適宜、授業中に資料配布および参考文献提示
参考書
備考
参考書:適宜、授業中に資料配布および参考文献提示
成績評価基準(授業評価方法)
出席(15%)、授業中に⾏う課題(15%)、質問など授業への積極的な参加(15%)、最終レポート(55%).
以上をもとに総合的に評価しますが,漫然と出ていれば単位が取れるわけではないことに留意して下さい.講義中(後)に質問したり,こちらからの問いかけに積極的に答えるなどの主体的な姿勢に対しては,積極的に加点します.
受講要件
特にないが,惑星科学への興味と,基礎的な物理学の知識があることが望ましい.
教職課程該当科目
該当しない
JABEEとの関連
関連しない
持続可能な開発目標(SDGs)

実務経験のある教員による授業科目
備考/履修上の注意
惑星科学への興味と,基礎的な物理学の知識があることが望ましい.
学習成果(LCOs)
「学修成果(LCOs)」 関連するコア・コンピテンシー 評価の方法
自然や社会の多様な問題に関心を持ち、探究心を高めることができる。 人類の文化、社会と自然に関する知識の理解 授業時の質疑応答とレポート
幅広い視野から物事を捉え、考えることができる。 論理的思考力 授業時の質疑応答とレポート
地球科学に関連した自然科学の基礎知識を習得している。 人類の文化、社会と自然に関する知識の理解 授業時の質疑応答とレポート
科学的知識を通し論理的に考えることができる。 論理的思考力 授業時の質疑応答とレポート
※コア・コンピテンシーに関する説明
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