タイトル
2020 年度 3・4学期
環境理工学部 環境デザイン工学科
日英区分: 日本語
材料試験法及び実験
Experiments of Construction Materials
 
講義番号 科目区分 学期
102052 専門科目 3・4学期
ナンバリングコード 教室
MDCA2ESCZ3001N 環境理工学部棟202講義室
必修・選択の別
必修
単位数 曜日・時限
1 金5,金7
担当教員(ローマ字表記)
綾野 克紀 [AYANO Toshiki], 藤井 隆史 [FUJII Takashi]
持続可能な開発目標(SDGs)
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任つかう責任
対象学生
環境デザイン工学科3年生
他学部学生の履修の可否
連絡先
綾野克紀:086-251-8156,toshiki@okayama-u.ac.jp
藤井隆史:086-251-8156,t-fujii@okayama-u.ac.jp
オフィスアワー
随時.ただし,前もって電話またはメールにて予約すること.
学部・研究科独自の項目
該当なし
使用言語
日本語
授業の概要
橋梁,建築,ダム,港湾およびトンネルなどの構造物は,人間の生活および経済活動をささえる重要な社会基盤である.これらの構造物の主要材料は,鋼,コンクリートおよびプラスチック等である.それらの製造方法,物理的特性,化学的性質を明らかにするとともに,構造物の目的と機能に適合する材料を選択するための知識と技術を学ばせる.また,資源循環の観点から,廃棄物等の未利用資源やリサイクル骨材を有効活用するための手法を講述する.
学習目的
材料試験法及び実験は,構造材料学およびコンクリート構造設計学で口述した内容をより深く理解するためとともに,自然科学における学術研究の基礎を身につけるために実施するものである.
到達目標
環境工学及び土木工学分野の基礎力,検討・分析し結論を導く能力,コミュニケーション・説明能力,計画性・実行能力を育む.具体的には,以下の5項目の能力,知識等を修得することを目的とする.
1.構造設計から製造までの専門技術の基本
2.実験によって必要なデータを収集する技術
3.自らの考えを他者に伝えることができ,他者の意見を真摯に聞くことができる能力
4.リーダーシップを発揮して全体を統率できる能力
5.計画性をもってプロジェクトを遂行する能力
授業計画
2020年度は,オンラインと対面授業(実験実習)を併用して実施します.

第1回:概説(グループ分け、注意事項)
第2回:概説(各試験の解説)
第3回:【C-1】RCはりの設計(1)(材料強度および断面諸元の決定)
第4回:【C-1】RCはりの設計(2)(ひび割れ発生荷重の算定)
第5回:【C-1】RCはりの設計(3)(曲げ耐力の算定)
第6回:【C-1】RCはりの設計(4)(使用荷重の算定)
第7回:【C-2】骨材の物理試験(1-1)(粒度の違いによるモルタルへの影響)
第8回:【C-2】骨材の物理試験(1-2)(細骨材のふるい分け試験)
第9回:【C-2】骨材の物理試験(1-3)(粗骨材のふるい分け試験)
第10回:【C-2】骨材の物理試験(1-4)(ふるい分け試験の結果のまとめと考察)
第11回:【C-3】骨材の物理試験(2-1)(細骨材の密度および吸水率試験)
第12回:【C-3】骨材の物理試験(2-2)(粗骨材の密度および吸水率試験)
第13回:【C-3】骨材の物理試験(2-3)(単位容積質量試験)
第14回:【C-3】鉄筋の折曲げ
第15回:【C-4】骨材の化学試験(1)(骨材のアルカリ骨材反応性試験方法(化学法)試料の準備)
第16回:【C-4】骨材の化学試験(2)(骨材のアルカリ骨材反応性試験方法(化学法)アルカリ減少量の測定)
第17回:【C-4】骨材の化学試験(3)(骨材のアルカリ骨材反応性試験方法(化学法)溶解シリカ量の測定)
第18回:【C-4】骨材の化学試験(4)(骨材のアルカリ骨材反応性試験方法(化学法)結果の整理)
第19回:【C-5】配合設計(1)(配合強度の算定と水セメント比の決定)
第20回:【C-5】配合設計(2)(配合計算)
第21回:【C-5】配合設計(3)(配合補正)
第22回:【C-5】鉄筋の組み立ておよび構造設計の見直し
第23回:【C-6】表面水率の測定と現場配合への補正
第24回:【C-6】材料の計量とコンクリートの練混ぜ
第25回:【C-6】フレッシュコンクリートの試験
第26回:【C-6】型枠へのコンクリートの打込み
第27回:【C-7】硬化コンクリートの試験(1)(圧縮強度試験および静弾性係数試験)
第28回:【C-7】硬化コンクリートの試験(2)(引張強度試験)
第29回:【C-7】硬化コンクリートの試験(3)(中性化試験)
第30回:【C-7】硬化コンクリートの試験(4)(RCはりの載荷試験)
第31回:まとめ(1)(全試験結果の整理)
第32回:まとめ(2)(RCはりの耐力に与える材料強度と断面諸元の影響)
授業時間外の学習(予習・復習)方法(成績評価への反映についても含む)
あらかじめ実験の目的,方法等を予習しておくこと.実験後は,グループ全員で協力して実験レポートを作成すること.
授業形態
(1)授業形態-全授業時間に対する[講義形式]:[講義形式以外]の実施割合
20% : 80%
(2)授業全体中のアクティブ・ラーニング
協働的活動(ペア・グループワーク、ディスカッション、プレゼンテーションなど)
多い
対話的活動(教員からの問いかけ、質疑応答など)
多い
思考活動(クリティカル・シンキングの実行、問いを立てるなど)
多い
理解の確認・促進(問題演習、小テスト、小レポート、授業の振り返りなど)
多い
(3)授業形態-実践型科目タイプ
該当しない
(4)授業形態-履修者への連絡事項
特別な配慮を必要とする場合は,事前に相談すること.
使用メディア・機器・人的支援の活用
視聴覚メディア(PowerPointのスライド、CD、DVDなど)
多い
学習管理システム(Moodleなど)
多い
人的支援(ゲストスピーカー、TA、ボランティアなど)
多い
履修者への連絡事項
特別な配慮を必要とする場合は,事前に相談すること.
教科書
備考
「日本材料学会 建設材料実験」を使用する.
参考書
備考
土木学会「コンクリート標準示方書(設計編,施工編,規準編)」
日本工業規格(JIS A 5308ほか)
吉川弘道著「鉄筋コンクリートの設計-限界状態設計法と許容応力度設計法-」(丸善)
宮川豊章,六郷恵哲編「土木材料学」(朝倉書店)
成績評価基準(授業評価方法)
実験ごとに班の代表者が提出するレポートによって成績を評価する.
レポートの未提出,講義中の口頭試問の不合格,欠席,遅刻早退は減点する.
なお,到達目標に対する評価項目は,以下の通りである.
1.鉄筋コンクリート梁を設計し,製造し,最後に実際に載荷試験を行い,設計から製造までの手順を理解し,工程と工程を引継ぐために必要なデータが理解できる.
2.各種の実験を通じ,実験誤差が理解できている.
3.1班当たり7〜8人の班において,個々の課題を担当する班員が,責任者の指示に従って,必要な報告を行えている.
4.課題ごとに責任者を決め,責任者として選ばれた者が,実験の計画立案,実験の遂行,結果の取りまとめを行っている.
5.責任者のリーダーシップの下,滞りなく実験が行え,実験結果がまとめられている.
担当教員の研究活動との関連
担当教員は,コンクリートの耐久性,高性能化,リサイクル,時間依存変形挙動等,コンクリート工学における研究テーマに取り組んでいる.この講義は担当教員の専門分野の中核をなす講義である.
受講要件
予め「統計学I」「コンクリート構造設計学I」を履修しておく必要がある.
教職課程該当科目
高等学校教諭一種免許状(理科)
入学年度の学生便覧を参照してください。
JABEEとの関連
土木及び関連の工学分野に関する分野別要件:
◎土木材料・施工・建設マネジメント
持続可能な開発目標(SDGs)

(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
(持続可能な都市)包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
実務経験のある教員による授業科目
該当する
担当教員は,土木学会コンクリート標準示方書,各種設計施工指針,日本工業規格等の作成,審議,岡山県生コンクリート品質管理監査に携わっている。
備考/履修上の注意/実務経験の内容
担当者の都合等により,多少講義順序等に変更が生じる場合もあるが,講義内容については変更しない。実験器具および機械は慎重に取り扱うこと.器具類等の損傷が発生した場合には,直ちに教官に申し出ること.実験室および器具の整理・整頓を励行すること.実験に適した服装をすること.白衣,サンダル,ゾウリ等は厳禁。

将来の実務にとって重要かつ基礎的科目である。ただ出席するだけでなく,目的意識を持って臨んでほしい。
コンピテンシー
項目割合
【 教 養 】倫理的に考える力 
【 教 養 】論理的に考える力 
【 専門性 】専門的な知識20%
【 専門性 】問題を発見する力 
【 情報力 】情報を収集し、分析し、活用する力20%
【 行動力 】コミュニケーション力20%
【 行動力 】リーダーシップをもって計画的に実行する力40%
【自己実現力】自己を確立する力 
関連割合の合計100%
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