タイトル
2020 年度 第3学期
環境理工学部 環境デザイン工学科
日英区分: 日本語
水理設計学及び演習A
Hydraulic Design and Exercise A
 
講義番号 科目区分 学期
102022 専門科目 第3学期
ナンバリングコード 教室
MDCD0ESCZ2003N 環境理工学部棟104講義室
必修・選択の別
必修
単位数 曜日・時限
1.5 木6,木7,木8
担当教員(ローマ字表記)
前野 詩朗 [MAENO Shiro], 吉田 圭介 [YOSHIDA Keisuke]
対象学生
環境デザイン工学科2年生
他学部学生の履修の可否
連絡先
086-251-8151(前野)、086-251-8149(吉田) maeno@cc.okayama-u.ac.jp(前野) yoshida.k@okayama-u.ac.jp(吉田)
オフィスアワー
随時(予約必要)、メールによる質問も随時受け付けます.
学部・研究科独自の項目
該当なし
使用言語
日本語
授業の概要
 河川、人工水路、パイプライン、ダム、せきなどにおいて現れる各種水理現象の特性を定性的・定量的に把握するための基礎として、物体に作用する流体力、管路、開水路の定常流の基本的性質について講述する.また、物理量の持つ意味を知る上で重要な次元解析と水理相似律について講述する.さらに、学んだ内容のより一層の理解を図るために技術者資格等で要求されるレベルの具体的な応用問題に関する演習を行う. 水理設計学は環境デザイン工学科の根幹をなす科目であり、特に土木的な環境を目指す場合に重要な基礎的知識となる.
学習目的
水理設計学に関する基本的概念,視点を身につけるとともに,実際に水理設計するために必要となる基礎知識を修得する.また,水理設計に関する実際問題に対しても何が問題点であるかを自ら明らかにして柔軟に対応していけるような応用能力を身につける.さらに,設計に対する技術者としての基本的な姿勢を身につける.加えて,同学問分野に対する知的好奇心を抱かせることで,継続的学習能力の向上を図る.
到達目標
数学・自然科学の基礎力,環境工学及び土木工学分野の基礎力,検討・分析し結論を導く能力,計画性や実行能力を育む.具体的には以下の4項目の能力を習得することを目標とする.
1. 数学,力学の基本に関する知識
2. 管路・開水路流れ,非定常流れや,次元解析と力学的相似律に関する基礎知識
3. 各種水理現象の実際的な解析能力
4. 与えられた制約の下で計画的に実行できる能力
授業計画
A1回:ガイダンス
A2〜A5回:管路の定常流
 管路の流れの基礎概念を解説し,基礎方程式に対する理解を深めるとともに,具体的に,水力発電用のパイプラインや下水管などの管路を流れる定常流の基本的性質を述べ,実際の管路を設計する際に必要となる解析方法について講述する.
A6回:開水路定常流の基礎式.
A7回:総合演習,期末試験
A8回:試験講評及び話題提供

以上のように、水理設計の基本となる3つの体系に分けて講義する.講義の内容に関するレポートを課し、内容の理解を深めるとともに応用能力の修得をはかる.

なお,授業は中間試験,期末試験を除き,オンラインで実施する.
授業時間外の学習(予習・復習)方法(成績評価への反映についても含む)
・予習:教科書及び配布資料を読み,不明な点を明らかにする.
・復習:講義で学んだ事項を振り返り,演習課題を解く.
詳細は初回授業で説明します.
授業形態
(1)授業形態-全授業時間に対する[講義形式]:[講義形式以外]の実施割合
50% : 50%
(2)授業全体中のアクティブ・ラーニング
協働的活動(ペア・グループワーク、ディスカッション、プレゼンテーションなど)
なし
対話的活動(教員からの問いかけ、質疑応答など)
なし
思考活動(クリティカル・シンキングの実行、問いを立てるなど)
なし
理解の確認・促進(問題演習、小テスト、小レポート、授業の振り返りなど)
やや多い
(3)授業形態-実践型科目タイプ
該当しない
(4)授業形態-履修者への連絡事項
特別な配慮を必要とする場合は,事前にご相談ください。
使用メディア・機器・人的支援の活用
視聴覚メディア(PowerPointのスライド、CD、DVDなど)
多い
学習管理システム(Moodleなど)
やや多い
人的支援(ゲストスピーカー、TA、ボランティアなど)
やや多い
履修者への連絡事項
特別な配慮を必要とする場合は,事前にご相談ください。
教科書
備考
水理学I(岩佐義朗・金丸昭治 編)
参考書
備考
鈴木幸一「水理学演習」(森北出版)、「絵とき水理学」オーム社
成績評価基準(授業評価方法)
レポート5割,期末テスト5割とする.ただし,2/3以上の出席を単位取得条件とする.変更がある場合は授業中に周知する.
なお,到達目標に対する評価方法を下記に示す.
1. 力学・数学(微積分学)や水理学の基礎知識(流体運動の基礎概念,質量保存則,運動量保存則,エネルギー保存則,次元,など)を踏まえて水理設計学を理解し,また,適切に水理設計学の基本公式を誘導できること.
2. 水頭や損失の概念および水車・ポンプの扱い,および比エネルギー,比力,常・射流や限界水深の概念および跳水などの流れの状態遷移や不等流場の水面形の変化,洪水流れや段波流れ,およびレイリーの方法やバッキンガムのπ定理,また,フルード数やレイノルズ数を理解していること.
3. 管路・開水路の定常流れ,非定常流れ,および力学的相似律に関連して,土木技術者資格等で要求されるレベルの応用問題を取り上げた演習を通して計算方法を理解できること.
4. 連続式,エネルギー方程式の導出や適用方法を理解した上で,管路・開水路流れの具体的な実問題に対して仮定や条件に基づき解を導き出すことができること.
担当教員の研究活動との関連
担当教員は河川の流れの予測や災害に強い多自然河川構造物に関する研究を行っている.この講義は担当教員の専門分野である水工設計学の基本的な部分を解説するものである.
受講要件
水理学及び演習、および力学・数学系の基礎科目
教職課程該当科目
高等学校教諭一種免許状(工業)
入学年度の学生便覧を参照してください。
JABEEとの関連
個別分野との関連:◎水工学
持続可能な開発目標(SDGs)

実務経験のある教員による授業科目
備考/履修上の注意/実務経験の内容
豊かな水辺環境を創造するために必要となる水理構造物を設計するための基礎となる科目で、D群(水理・水文系)の基幹科目ですので、D群を卒業要件とする学生は履修することを強く勧める.予習・復習に心がけ、解らないところは積極的に質問するようにしてください.都合により、多少講義順序等に変更が生じる場合もあります.土木系の公務員試験や技術者資格等に必要な科目です、公務員志望の学生や将来技術者資格等を取得する予定のある学生は受講することを勧めます.
コンピテンシー
項目割合
【 教 養 】倫理的に考える力 
【 教 養 】論理的に考える力20%
【 専門性 】専門的な知識40%
【 専門性 】問題を発見する力 
【 情報力 】情報を収集し、分析し、活用する力20%
【 行動力 】コミュニケーション力 
【 行動力 】リーダーシップをもって計画的に実行する力20%
【自己実現力】自己を確立する力 
関連割合の合計100%
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